腕時計選びでその人が解る!?

リサイクルショップの掘り出し物~シェルマン

筆者が腕時計をコレクションしはじめたころは、可能な限り新品で購入するようにしていました。 やはり身に着けるものですので、中古品には少し抵抗があったのです。しかし、どんどんその魅力に取りつかれてしまうにつれて、経済的な理由や、すでに新品では手に入らないモデルなどを手に入れるために、リサイクルショップやオークションなどで中古品も探すようになりました。

今回はそんな中古品のお話。リサイクルショップで出会った超掘り出し物についてお話してみたいと思います。

リサイクルショップのショーケースの中に

一昔前まで、田舎によくある個人経営の小さなリサイクルショップへ行くとさまざまな掘り出し物に出会うことができました。

私が社会人になったばかりのころ、ちょうどそんなリサイクルショップがとても多いエリアの営業担当になり、仕事の合間を縫って掘り出し物の腕時計探しをしていました。

ある日、おじいさんが一人でやっているリサイクルショップのショーケースを覗いてみると、そこにはなんとシェルマンのグランドコンプリケーションのプレミアムがあったのです。

国産クォーツの最高峰と言われる超複雑な機構を持ったモデルで、世界的にも非常に高い評価を受けている一本で、定価は20万円ほどもしました。国産クォーツでこの価格ですので、なかなか手が出るものではありません。

値札がついていませんでしたので、状態は良く、ボックスなども揃っているようでしたので、安くても10万円はするんだろうな、と思いつつおじいさんに値段を聞いてみると…。

なんと電池が切れているし、よくわからないメーカーだから1000円でいいよ!との返答。即座に購入です。

状態は良さそうでしたので、心配はしていなかったのですが、すぐに近くにあった時計店で電池交換をしてもらい、動作確認をしました。まったく問題ありません。念のため、電池交換の際に中の基盤も見せてもらったのですが、内部に錆びなども一切発生しておらず、パッキンの腐食なども見られません。

僕の腕時計コレクションの中でも一番の掘り出し物だったと言えるでしょう。

掘り出し物が見つからなくなった

このように今から10~20年前であれば、リサイクルショップなどで掘り出し物を見つけることができていました。しかし、ネットの普及によって、ちょっと調べればマイナーなブランドのものであってもすぐにその市場価格を知ることができるようになったことから、今回ご紹介したような掘り出し物はめったに見つからなくなっています。

少し寂しい気分になってしまいますが、良い腕時計が、正しく評価され、適正な価格で販売されている、と考えれば決して悪いことではないのかもしれません。

昔は、店側で正しい情報を得ることができなかったお蔭で、少しマイナーなブランドの貴重なアンティークウォッチが有り得ない低価格で販売され、それをまた価値を知らない人が購入し、使い捨てにされてしまう、なんてことも珍しくありませんでした。

腕時計はしっかりとメンテナンスをすることによって、何代にもわたって使い続けることができます。 正しく評価される、ということは本当に良い時計がしっかりと次の世代に受け継がれる、ということを意味しますので、決して悪いことではないでしょう。